ブランドプロデューサー / 事業家 久々野智 小哲津
オフィスってなんのためにあるのか?それを最初に問うオフィスインテリアとは?
着るもの、持ち物、食べるものに至るまで、その人の哲学があらわされているスタイル。そのスタイルの元となるのは、その人自身の哲学であり生きるメッセージである。それ自体をはっきりと自覚し表明する傾向が薄い日本人。
久々野智 小哲津(くくのち こてつ)さんが、ブランディング戦略顧問として、ソーシャルインテリア全社や各サービスのブランディングや戦略に関わります。
久々野智さんは、スタイルを持てと話し始めました。
INDEX
「30代会社員男性です。休日は何を着たらいいと思いますか?」のおかしさ
服や食が語らいの材料になった。次はインテリアとアートだ
安い家具買って揃えて、すぐ捨てる。それだけではない選択肢を
「30代会社員男性です。休日は何を着たらいいと思いますか?」のおかしさ
「30代会社員男性です。休日は何を着たらいいと思いますか?」のおかしさ
いくつかの業種で会社を起業し経営をしてきている中に、ヨーロッパからブランドを日本に持ってくる会社もありまして。ブランドを日本に進出させる仕事ですから、フランスやイタリアのブランドオーナー家と仲良くなりながら仕事をしている中で、気づいたことがあるんです。フランスやイタリアの人は、その人個人にスタイルがあるということです。60代のショコラティエでブランドのオーナーは、70歳近くなってもライダースの革ジャンに両耳ピアス。聞くと10代からそのスタイルだと。
日本人って、自分のスタイルよりも年齢や所属でどんな格好するとか、正解を求める傾向が強いと気づかされました。高校の時はギャルで、大学では大学生ファッションで、就職するから髪染めてオフィスカジュアル、結婚したらママさんファッションみたいに。Yahoo知恵袋見てても、「26歳会社員です。大手メーカーに勤めて年収は●00万円ほど。彼女ができました。どんな時計をするといいでしょうか?」みたいな質問がたくさんある。
所属や境遇に同じような風に見えないといけないと思い込んでいて、自分のスタイルやセンスを持つというところまではなっていない。
服や食が語らいの材料になった。次はインテリアとアートだ
服や食が語らいの材料になった。次はインテリアとアートだ
それでもユニクロやZARAが出てきてからは、服に関しての興味って男性でさえグッと上がった感じがするし、食べログなどを多くの人が活用するようになってからは、食に関しても「ここに行ったよ。今度あそこに行きたいね。」のように、コミュニケーションの材料になっている。服や食のバリエーションは、多くの人によって広がったと思っています。
それが住むところのスタイルとなると、まだまだ未成熟。
家の中のインテリアは、例えば、成金になると全部デカい黒い革張りソファとデカい黒い棚みたいにあまりに幅がない。
それは、高い家具や安い家具とアンティークやビンテージの家具をうまく組み合わせているコーディネートを見る機会もないし、ホームパーティ文化もないので自分のスタイルを部屋で表現するという機会も本当に少ない。
アートを飾るのだって、高いのを自慢するために置くのではなくて、自分が好きなものはこれだよと部屋に呼んだ人に自分のスタイルを知ってもらうため。インテリアもコーディネートのテイストによってその人のセンスを表現するもの。
これから5年の間に部屋の中のスタイルとセンスが問われるように日本の文化もなっていくとみているし、その一翼をソーシャルインテリアと担いたいと考えています。
安い家具買って揃えて、すぐ捨てる。それだけではない選択肢を
安い家具買って揃えて、すぐ捨てる。それだけではない選択肢を
服も家具も安いものを買い揃えて、ワンシーズン、ツーシーズンで全部捨てる。それもあり。ただ、それだけじゃない。お気に入りの素敵な家具を中心に自分のスタイルの部屋を時間をかけて創り上げるとかもできるように、ソーシャルインテリアのサービスでインテリアの世界の選択肢の幅を広げたい。いい家具は高いものもある。それはサブスクで手にすることができる。インテリアコーディネーターを使ってみたい。使いやすくする。そういったサービスを通して、日本のインテリアの文化の発展に少しでも貢献したいです。